【埋没FTMの就活】面接でカミングアウト!
今日は3年前にした就職活動について振り返っていきたいと思います。
僕は2018年に教育業界の中小企業に入社しました。
実際に就活していたのは2017年1月〜5月くらいです。
当時の治療歴はというと
・ホルモン歴3年
・胸オペ、乳首縮小済
・大学やアルバイト先では男として埋没生活を送る
・戸籍は女性のまま
といった感じです。
僕の就活スタイル
①気になる業界や企業の説明会に参加
↓
②履歴書には「男」に丸、メンズスーツの写真を貼る
改名後の男性名を記入。
↓
③面接の雰囲気をみてカミングアウトしたりしなかったり
みたいな感じ。
正社員で就職するには、公的な手続きがあるので、戸籍上の情報が会社側に知られてしまいます。なのでどこかのタイミングで言わないとです。
選考途中の面接でカミングアウトできなかった場合は、内定もらってから人事に相談しようと思っていました。
カミングアウトの内容
面接って嘘つくの難しくて、素直でいることが一番自分を魅力的にアピールすることができると思います。
面接の質問によっては、トランスジェンダーであることをカミングアウトしないと説得力のある話ができないと感じました。
例えば、、
「人生で一番辛かったことは?その壁を乗り越えた経験談は?」
「自分が一番大切にしている価値観は?」
など。
会社によって、カミングアウトしても平気そうな雰囲気があれば、アピールポイントとして僕は素直に話していました。
トランスジェンダーであることを強みにする
トランスジェンダーであることを強みにして面接に挑むこともひとつの手段です。
賛否両論あると思いますので個人的な意見ですが。
①印象に残りやすい
②ポジティブさが伝わる
③男女どちらも仲良くなりやすい→コミュニケーション能力がある
④決断能力がある
⑤多様性を大切にできる
伝え方やその人によってですが、上記のようにアピールできるのではないかと思います。
それを裏付ける体験談や自分の考えをしっかり伝えれば、プラスに捉えてくれる面接菅もきっといるはず。
大切なことはポジティブに堂々と伝えることです。
会社側の反応
想像していたより、就職活動は大変ではありませんでした。
初対面の人にカミングアウトすることには慣れていませんが、想像以上に想いやりのある返事が返ってきてびっくりしました。
内定をもらった2社とその他の企業のエピドードをまとめてみたので、参考にしてみてください。↓
体験談①
・教育系中小企業(内定)
特徴:平均年齢若めの会社、外国籍社員多い、女性管理職の割合多い
一次選考:
グループディスカッション
二次選考:
女性社員と1対1の面接。
留学の話の流れでカミングアウトしましたが、何事も無かったかのように自然に話を進めてくれました。
三次選考:
人事の男性社員と1対1の面接。
性についての話を再度話してみました。「一次面接で対応したものからしっかり聞いているので安心してくださいね」とのこと。
最終選考:
50代くらいのおじさん役員にプレゼンテーション。
お題は「いま社会で問題だと感じていること」
これはもう自分の為にあるようなものだと思いました。
テーマは「LGBTと教育」について発表し、NPOでの活動や普段自分自身が感じていることなど熱弁しました。
全く嫌な顔されず、むしろかなり興味を持って聞いてくれました。
人事の人との最終意思確認の面談:
20代後半の女性。
この人事の人がとっても良い方でした。
「なにか会社側で力になれることはありますか?」「配属先の上司には話した方が楽ですか?」など、とても協力的でさすが人事の方だなあと感じました。
5月の前半に内定をもらえたので、選考途中の会社は全て辞退し、
この会社に入社することを決めました!
体験談②
・外資、大手企業(内定)
特徴:アメリカ資本の会社、歴史が長い、年齢層は40代が多い。
一次選考:
グループディスカッション
二次選考:
人事の男性1人女性1人と面接
面接の中でカミングアウトするタイミングはありませんでした。
「最後に○○さんの中で気になっている点や、私たちに知っておいて欲しい点はありますか?」と聞かれたのでそこでカミングアウト。
二次選考通過のメールと一緒に、「性別についての情報を、最終選考菅に伝えてもいいですか?」と許可の連絡がきました。
最終選考:
英語で面接。4対1でかなり緊張。
性については何も触れられず終了。内定もらえました。
いろんな理由があって内定は辞退しました。
その他の企業
書類選考の時点でカミングアウトした企業もありました。
(性別欄には男で丸をつけ、学生時代に頑張ったことなどの欄に、トランスジェンダーであることをカミングアウト)
↓
・書類通過した企業もあり(大企業)
・もちろん通らなかった企業もあり
と言った感じです。
まとめ
就職活動のやり方は人それぞれですが、
トランスジェンダーであることをカミングアウトして臨む場合、下記の3つのことを少し意識してみてください。
1、性別のせいにしない
履歴書で落とされても、最終選考で落とされても、落ちた理由を性別のせいにしないこと。企業が見てるのは、性別ではありません。まず、自分自身が性別にとらわれないことが大切です。
お祈りされたら、「縁が無かったんだ」と切り替えてどんどん次に進みましょう。自分だけではなく他の学生も何十回もお祈りされています。
2、ポジティブでいる
これは、就活生全員にも言えることですが、、、。
カミングアウトするんだ!と決めたらもう自分自身をポジティブにアピールしましょう。
働く上でポジティブさはとっても大切ですし、どこも前向きな人材を求めています。
3、業務上に支障はないことを伝える
「性同一性障害」と聞くと重く受け止められやすいので、健康であることをしっかり伝えましょう。業務上問題もなく、しっかり働けることを伝えれてあげれば、安心してもらえると思います。
以上になります。
就活って改めて自分と向き合う良い機会だと思います。
まずは自分自身が性別に捉われず、1人の人間として、
「どんな仕事をしたいか」「自分の強みは何なのか」向き合ってみましょう。
就活は誰しもが悩むものなので、めげずに前向きに頑張って欲しいです。
僕もいま転職活動しているので、自分にも言い聞かせて頑張ります。